「夢の治療法」として期待される放射線ホルミシス

このような数多くの実験結果から、低線量放射線が、SODやGPxなどの活性酸素抑制酵素の増加、細胞のDNA修復力の向上、免疫バランスの向上、がん抑制遺伝子p53の活性化、細胞膜流動性の向上、血液中の各種ホルモン分泌の増加、血中コレステロール値の減少、過酸化脂質の減少…など、さまざまな効果をもたらすことが明らかになりました。

今や、国内外で3000を超える研究論文によって、放射線ホルミシスの効果は証明されています。3000という数字はともかく、基礎的な実験は既に十分に行われたと言っていいでしょう。

活性酸素はDNAを傷つけ、さまざまな病気や老化の元凶とされていますが、これを抑えるには細胞中の活性酸素抑制酵素を増やさなければなりません。このため、これまでは薬品を血液を通じて細胞内に送り込むことで細胞中の活性酸素抑制酵素を増やそうとしてきました。しかし、現実には薬品が細胞を取り囲む細胞膜に阻まれてしまい、容易に細胞内に入り込むことができなかったのです。このため、これまで薬による抗酸化酵素の増大は、最高の効果を持つものでもわずか数パーセントにとどまっていました。

一方、これまでご紹介した実験では、微量の放射線を照射することで、抗酸化酵素の発生を50%もアップすることができるという結果が出ています。これは医療の専門家から見ると、歴史を変えるようなできごとなのです。

放射線ホルミシスはまさに「夢の治療法」と言えるでしょう。ホルミシス臨床研究会の服部博士は言います。「普通の薬品がピストルだとしたら、放射線ホルミシスはバズーカ砲だ」と。

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